履歴書で差をつけよう!保育士専門の履歴書の書き方とポイント!

仕事

就職・転職活動を行う上で履歴書は大事な判断ポイントになります。書き方や内容で人物像を判断する園も少なくありません。
せっかく転職活動頑張るぞ!と意気込んでいる方でも、履歴書がしっかり書けていないと自分を上手くアピールできずに終わってしまいます。
多くいる志望者の一人として埋もれてしまわないように、履歴書を単なる説明書で終わらせてしまう前に、自分を売り込むパンフレットとして人事の方の目に留まらせる事が重要です。今回は、保育士さんのための履歴書で差がつく書き方とポイントをご紹介していきます。

1. 履歴書を書く前にチェック!印象を良くするために知っておきたい基本情報!

1-1. 履歴書を書く前に知っておくべき3つのポイント

■履歴書を書くときは黒のボールペンで!
最近では、パソコンで作成する履歴書も増えてきていますが、保育業界は一般企業と比べて人目に出る文字を書く機会が多ため、手書きで丁寧に書くことによって人柄などが伝わる手段になります。
■誤字脱字に注意!
履歴書での誤字脱字はご法度です。小さな間違いにも充分に気をつけましょう。
■修正液や修正テープなどは使わずに最初から書き直しましょう。
1文字だけなら間違えても修正すれば大丈夫と思っても、きちんとやり直しているのかということも判断基準になるんです。怠らずに最初から書き直すことが大事です。

1-2. 基本情報の書き方

■日付
意外と間違えやすい日付の欄。ここは「履歴書を書いた日」ではなく「提出する日」を記入する事が鉄則です。
※郵送の場合は、ポストに投函する日付
※面接時に直接持参する場合は、その日付

■写真
基本は3ヶ月以内に撮影した正目写真を使用しましょう。フォーマルな服装でメイクは薄く、髪が長い方はまとめるなど、清潔感を心掛けましょう。

■年齢
年齢の欄が「満○歳」となっているものは、記入時の年齢を記入しましょう。

■住所
必ず都道府県から書き、建物名や名称、部屋番号なども省略せずに正しい情報を記入しましょう。

■連絡先
日中の連絡が取れる電話番号である事が前提となります。最近は、自宅に固定電話がないご家庭も多いですが、その場合は携帯電話のみの記載でも大丈夫です。

■メールアドレス
最近では、メールアドレスの欄がある履歴書も多いです。普段使用している、頻繁にチェックができるあなたの個人アドレスを記入しましょう。

1-3. 学歴欄の記入ポイント

学歴に1行目には行の中央に「学歴」と記入します。
卒業・入学年の元号、西暦は基本どちらの表記でも構いませんが、履歴書の提出日や生年月日などと合わせるようにしたほうが良いです。
学校名は省略せずに、正式名称で記入して下さい。
※入学・卒業の学校名が同じでも、「同上」と省略せず、記入しましょう。
基本的に中学校卒業年度からの記入で大丈夫です。高校以上は入学・卒業年度の両方を記入しましょう。もちろん学部や学科、専攻も記入します。

1-4. 合否を左右する重要ポイント!職歴の書き方

1-3までは履歴書作成における基本的な情報でしたが、この職歴からは、面接官・人事に方の採用基準に照らし合わせてじっくり目を通す箇所です。大げさなどではなく、履歴書の肝となると言っても過言ではありません。なのでしっかり書きましょう。

職務経歴書に書く職歴とは違い、まず一目見て概要が分かるようにします。なので、会社名や業種だけではなく、業務内容を簡潔に添えることでキャリアのイメージが湧きやすくなるでしょう。時系列が正しい事はもちろんのこと、法人名や園名は省略せずに、正式名称を記入しましょう。
アルバイトであっても、保育に関わる仕事であれば記入した方が良いでしょう。また、保育園の規模が分かるよう、園児数などの記載があるとより良いです。
決まりとしては、学歴の最後の行の中央に「職歴」、最後に「現在に至る」と記入し、最終職歴の次の行で右詰めに「以上」と記入するの忘れずに!
「株式会社」や「有限会社」に就業の場合は「入社」「退社」と表記し、「社会福祉法人」や「NPO法人」の場合は「入職」「退職」という表記で統一しましょう。

2. 自分をアピールできる絶好の場所!うまく見せるためのポイント!

他の人と差をつけるためにも、資格と免許や趣味・特技の欄は絶好のアピールポイントになります。資格によっては決め手になることもあります。あなたの人柄や保育への取組み方が表現できるように意識しましょう。

2-1.資格と免許は活かせるものだけを書くと良い!

資格の中でも、保育に役立つ資格はとても好印象となります。保育に関わらず様々な資格を取得している場合は、保育の仕事に関係のある物だけを取得年順に記入します。
また、現在取得に向けて勉強中である場合や、合否の結果待ちなどという場合は、取得予定時期を含めて記入しましょう。その際、取得見込みと記入しても良いでしょう。
園側から求められているものは何かを見極めて、アピールしてください。

2-2.会話の流れを掴むチャンス!趣味・特技

ここで重要な事は、あなたの人柄が伝わる内容にするという事です。趣味・特技は面接で話題になる事が多いと思われます。そのため、ただ単につらつらと文章を書くのではなく、面接官からの質問を想定するなど会話が広がるような文章を心掛けましょう。
また、自分自身が残した実績や功績、発揮できる能力、仕事に対する思いなどアピールしたい点について記入すると良いでしょう。

(例1)
「趣味はマラソンです。学生時代に陸上部に所属していました。当時は人と競うという事よりも自分との戦いに勝つ事、強い精神力を持つ事を目標にやっていました。保育の仕事は体力勝負ですが、肉体的にも精神的にもタフであると自負しています。」
(例2)
「特技は切り絵です。幼い頃から手先が器用で、長時間の細かい作業が苦と感じません。保育園の壁面装飾や行事ごとの制作活動において、アイデアと技術を活かせると思います。」

どんなジャンルの趣味・特技であっても、保育の仕事に結びつける事はできます。無理に結びつける事はありませんが、今までの人生の中で夢中になったことや人から褒められる事などは、気付かないうちに今のあなたを形成しているでしょう。
過去から遡って好きな事や得意な事を思い出してみると、保育士としての自分と繋がっていると感じるのではないでしょうか。

2-3.面接官の印象に残る志望動機の書き方

履歴書を書く際に、最も悩んでしまうのは志望動機ではないでしょうか。その園を選んだ理由はもちろん、前職を退職した理由、その園に就職できてからの目標などなど面接官の方は細かく目を通しています。それを踏まえた上で書かなくてはなりません。
書く前に必ず、その園のホームページなので記載されている「保育理念」を確認しておく事が大切です。保育理念と自分が共感するところを伝えます。また、その園が求めている人材と自分を結びつくように書くようにしましょう。自分の経験した事や感じた事を交えつつ、保育理念への理解と解釈を具体的に書けるように心掛けましょう。

(例1)
「私は短大卒業後から保育士として働いてきたのですが、5年前の出産を機に退職いたしました。5年間子育てをしていく中で、保育士としてもう一度働きたいと思うようになり、今回貴園に応募させていただきました。
私が貴園を志望した理由は、施設が充実している事が第一です。また、子どもの人数に対して保育士を多く配置しているというところが、園児一人ひとりに丁寧かつ細やかな保育ができるという理念に共感したからです。貴園で働く事ができたなら、子どもの成長を身近で感じられる喜びを実感できると思い志望しました。」
(例2)
「私は子供が大好きで、子ども達の成長に携わる事ができる保育士という仕事に誇りを持っています。前職場は、夫の仕事の都合で転居することになり退職いたしました。その中で、新しい土地でもまた保育士として働きたいと思ったので、今回応募させていただきました。貴園は自宅から30分以内で通勤できる距離もあり、無理なく通えるという点も理由の一つです。また、保育園の前を通りかかった際に園児だけでなく職員の方々がとても楽しそうで良い笑顔をしていたのが印象的だった為、賑やかと和やかが相まっている雰囲気の中でぜひ働きたいと思い、貴園を志望いたしました。」

【ポイント】
・なぜその園を志望したのか
・その園のどこに惹かれた、魅力を感じたのか
自分の希望と園の方針が合致している点を探す
園のために自分が貢献できる事
・なぜ保育士という仕事を選んだのか
今までの子どもとの向き合い方
保育の仕事どんな点にやりがいを感じているか
・空欄の8割以上を埋めたほうが良い
・人柄をアピールしましょう
保育士の採用で一番重要なのは人柄です。自分の性格で保育士向きだと思うものがあれば、積極的にアピールしましょう。
(アピール例)
・体力がある・穏やかな性格・細かな点によく気がつく

【書いてはいけない注意点】
・ネガティブな退職理由
人間関係や就業条件など「○○が嫌で辞めた」という話は、たとえ事実であったとしても伏せましょう。退職理由に触れる際は、「前職で○○という課題を見つけ、改善する為に転職を考えました」など書き方を工夫しましょう。

・給与や待遇面の希望
給与や待遇の改善を求めて転職する方もいるかもしれませんが、そうした希望をいきなり書面で伝えるのはやめたほうがいいでしょう。

・体調面での不安
体調不良で前職を辞めた場合には、完治したことまできちんと伝えましょう。もしも通院中などであれば隠さず話して、就業について医師の承諾を得ている旨を伝えましょう。

2-4.ここも重要!忘れがちな通勤時間と希望欄の書き方

■通勤
おおよその通勤時間を記入します。この時、徒歩も含みますので注意してください。通勤圏内に目安としては、一般的に60分以内であると言われています。

■扶養
法人・企業によっては、家族手当や扶養手当などに関係してくるため、現状を正確に記入しましょう。

■本人希望
勤務地が複数ある場合、または複数の職種を募集している場合、あなたの希望を記入してください。非常勤の場合の勤務時間・曜日の希望もここに記入します。ただし給与など待遇面での希望については記入しない方が良いでしょう。特記事項がなければ、「貴社規定に従います」と記入します。

 

ここまでは履歴書の書き方についてご説明してきましたが、今の転職活動では履歴書の他に職務経歴書が必要になります。次の項では、職務経歴書についてご紹介していきます。

3. 保育士さんのための「人事の目に留まる職務経歴書」作成ポイント

新卒の就活であれば必要の無い書類ですが、転職活動においては履歴書のみでは書ききれない過去の経験や実績、習得したスキルや強みなど、自己PRを記入する事で最大のアピールをするものです。

3-1. 押さえておきたい基本的な6つの記入項目

■日付
履歴書と同様に提出する日付を記入します。西暦は履歴書と統一しましょう。
■氏名
住所や電話番号より少し大きめのフォントを使うなど、分かりやすくしましょう。
■住所
現住所を記入(都道府県の省略はNG)マンション名なども正確に記入します。
■電話番号
固定電話、携帯電話の番号をそれぞれ記入します。
■メールアドレス
履歴書に記入欄が無い場合は必ず職務経歴書に記入しましょう。
■印鑑
必須ではないですが、氏名の横に押印すると正式に近い丁寧な書面になります。(シャチハタはNG)

3-2.面接での印象UP!重要度◎

■要約(概要)の書き方
学校を卒業してからどのような経歴や経験を積んできたのか、時に応募先に活かせるポイントをピックアップして、200~250字程度にまとめましょう。一読でその人の経歴が分かるように心掛けましょう。

■職務経歴と業務内容の書き方
◇職歴
・事業所名:履歴書同様(株)などに略さず正式名称にしましょう。
※現在の事業所名が異なる場合は(現○○保育園)などと書き添えておくと良いでしょう。

・所属期間
入社から退社までを「○○年○月~○○年○月」といった形式にします。また(○年○ヶ月)と所属した年数を入れると、より分かりやすくなります。

・事業所情報
これは必須ではありませんが、規模等が分かるように資本金や従業員数、保育園の場合は園児数などを記入します。その際は、いつの時点の情報か分かれば明記しましょう。

・配属/担当
配属や担当を記入します。異動等があった場合は時系列で明記しましょう。

・業務内容
経験した業務を記入します。長文よりも箇条書きにした方が断然分かりやすいでしょう。アピールしたい内容を上段に持ってくると印象に残りやすいです。
些細な内容は書く必要ないかなと迷ったならば、とりあえず書いてみましょう。何の内容が目に留まるかは分からないので迷ったら書くことをオススメします。

3-3.自己PRはアピールポイントを目立たせて印象UP!

自己PR欄は人事担当者に自分をアピールするだけでなく、保育の仕事に対する熱意、意欲を伝えられる唯一の項目と言っても過言ではありません。「自分の強み」「アピールポイント」と思えるエピソードなどを、具体的に書きましょう。その際に、あなたの事が必要、保育園に良い影響を与えてくれそうだなと感じてもらえる事を想像しながら書くことが大切です。注意する点は、簡潔で見やすい文章にすることです。また、強調して伝えたい箇所は目立つように「」をつけるなど工夫しましょう。

(例1)
8年間保育士として仕事を続けてきた中で多くの子どもたちと触れ合い、関わってきました。一人ひとり違った個性を持ち、「一人ひとりに応じた関わり方」があるのだと、この経験から学ぶ事ができました。保育士が真剣に向き合えば、子どもは応えてくれます。なので一人ひとりに適した対応を心掛け、私自身も子供たちから学ぶ事が沢山あるので、一緒に成長していける事が保育士としての醍醐味であると実感しています。

(例2)
保育士の仕事に就き、忙しいながらにも日々充実した日々を送ってきました。4年前に出産を機に退職しましたが、子育ての経験を経て、出産前には分からなかった事が分かるようになりました。それは「子どもを持つ親の気持ち」です。「親として子どもを見守る気持ち」「保護者として保育園や保育士に求めるもの」を理解したことにより、さらに高いレベルの保育を実践できると確信しています。

(例3)
以前勤めていた保育園では、主任としての立場から保育士15名をまとめ、「風通しの良い職場づくり」を心掛けていました。どんなに忙しくても保育士一人ひとりに積極的に声を掛け、月に一度は面談を行うなど、「すぐに相談できる窓口」になることに注力していました。また保育士と保護者間の連携を良くするためにも日々、保護者の方の様子をチェックし気になる事があれば保育士にも伝えるようにしました。この経験は、貴園の職場の環境作りにも活かしていけるのではないかと思います。

4.最後に

今回は、保育士さんのための履歴書と職務経歴書の書き方について説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。転職活動における履歴書と職務経歴書は、あなたの事を人事の方、保育園の方に知ってもらうための大事なツールになります。面接だけでは伝えられないあなたが培ってきた経験や実績、そしてアピールポイントを履歴書と職務経歴書で伝えられたら嬉しいです。

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